心霊学研究所
スピリチュアリズムQ&A
('00.05.27作成)

スピリチュアリズムQ&A(13)


霊能者と霊媒って違うの? チャネラーというのは何者?


霊能者は霊的能力を持っている人全般。その中で霊言や自動書記をする人が霊媒。チャネラーは最近のニューエイジ系の造語で、霊媒の別名です。

●霊能者
 文字どおり「霊」的な「能」力を持つ「者」という意味で、かなり広い範囲を指す言葉と言えます。ですから、ちょっと霊感が強いという程度でも「霊能者」と呼んで間違いではないわけです。もちろん、「スポーツをしていれば全員がスポーツマンではない」のと同じで(^^;、厳密には、ある程度以上の能力がなければ「霊能者」とは言えません。が、どこで線引きすべきという基準はありませんし、明確にそれを定めるのは不可能でしょう。

 強いて言えば、霊視した内容がある程度信頼できるか否かということになると思います。それがアテにならない程度の能力しかなければ、多少霊感が強いといっても、そもそも「能力がある」とは言えないからです。

 そう考えると、ほとんどの霊能力者は、実は“零”能力者でしかなかったりするのですが……(^^;。

●霊媒
 英語ではミディアム【medium】と言います。「霊媒」はその翻訳ですね。霊能者の中でも特に、霊からの通信を受け取る(自動書記・霊言などの)能力を持つ者を「霊媒」と呼びます。

 そうそう、ステーキの焼き加減のミディアムとか、絵の具を混ぜるメディウム(というものがあるんです。日本画では使わないのであまり詳しくないのですが)も同じ言葉ですね。もともと「中間」とか「媒介」という意味が転じて、霊と地上との媒介という意味でこの言葉が使われるようになったのでしょう。

●チャネラー
 基本的にはmediumと同じ意味です。霊媒という言葉が顕幽両界の橋渡し・媒介という意味なら、チャネラーも地上から霊的な世界にチャンネルを合わせるということで、言わんとするところもほとんど同じです。

 チャネラーという新しい言葉が出てきたのは、過去の「霊媒(medium)」という言葉があまりにも手あかが付いてしまい、いかがわしいイメージで捉えられるようになってしまったためです。それを嫌ったニューエイジ系の人たちが、自分たちはそういうのとは違うぞということで、この言葉を使うようになってきました。

 ですから主にニューエイジ系の、宇宙人みたいなのを降ろす人がチャネラーと自称することが多いようです。たしかに霊を降ろすわけでもないのに“霊”媒というのは適当ではないかもしれません。もちろん、宇宙人を出すようないかがわしいのだけでなく、霊を降ろす人もチャネラーと呼びますし、「霊媒」と「チャネラー」どちらの言葉が使われるかは、意味の違いより立場の違いによるようです。

 ただ、一時期氾濫した「宇宙人のチャネリング」……いくつかは読んだものの、その限りでは質の高いものは一つもありませんでした。言葉を変えただけで、何やら新しいこと、進んだもののような気分になれてしまう時期は過ぎ、そろそろ「チャネラー」という言葉の方が「霊媒」よりイメージが悪くなってきているのではないかなという気もします。

 私見ですが、こういう呼び名にこだわったのは、むしろチャネリングによるメッセージの質が低かったからではないでしょうか。中身では勝負できないから、「チャネリング」なという新語で新味を出さねばならなかったのではないか……。そこまで考えるのは穿《うが》ちすぎでしょうか。しかし「言い方を変えればいいってもんじゃない」のは確かです(^^)。

■  ■  ■

 ついでにもう一つ挙げておきましょう。

●霊覚者
霊的能力云々よりも、霊格の高い人、簡単に言えば悟りを開いているような人のことを霊覚者と言います。しかし、短い地上生活の間に、霊覚者と言える人に出会える可能性は非常に小さいので、この言葉は知らなくても大丈夫です?(^^;


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