スピリチュアリズム勉強会&座談会
('01.07.11作成)
その2
4)1章、シルバーバーチの使命とは? ペ:ひとことで言えば「霊的メッセージを地上に届けること」ですね。 有希:メッセージを届けるだけで、それをどう活用するかは地上の人間に任せられているので、後は人間の自由意志の問題ですよね。 ペ:一般に公表するかとか、本を発行するかというのは本当に人間に任せられていたみたいですね。最初バーバネルは公表するのを反対していたという話もありますから。 有希:でもちゃんと本になってくれてよかったですよね。 ペ:本を出すかどうかという話し合いをしている中でも、シルバーバーチはその件に関しては口を出さなかったそうです。 長田:でも、それぞれに携わった人の背後の霊はそういう役割がありましたよね。シルバーバーチが口を出していないだけで。 有希:シルバーバーチがメッセージを降ろして、それを受け取った人間の背後にも守護霊、背後霊がいて、ちゃんと調整していますよね。 ペ:指図はしなくて、自由意志に任せておけば自然にこうなるということはわかっていたんでしょう。
この部分について、どうしてシルバーバーチは大人の魂に訴えようと思ったのか?についての話し合いが始まります。 有希:大人の魂に霊的真理が浸透すれば、その人を通じて他の人にどんどん流れていくからじゃないでしょうか。その経路が一番スムーズで無駄がなくて、無理がないと思います。例えば、後の方になぜマスコミとかメディアを使って宣伝しないのか、という質問があるんですけど、そうではないんだとシルバーバーチは答えています。やっぱり人間から人間へ霊的真理が流れていって変革を起こすのが大切なんじゃないでしょうか。だからそういう意味で、高い魂の人に高い霊的真理が伝わった方が、さらに変圧器の役割をして別の人へ流れていく、というように受け止めたんですけどいかがでしょう。 ペ:全くその通りだと思います。低いところに向けて話してもしょうがないという事はあるでしょうね。 長田:やっぱり本筋というか、霊的真理を降ろさないと何も変わらないですよね。小手先だけのことをやっていては変革は出来ない。となると、高い内容がわかる人に向けて話すしかないってなりますよね。 ペ:例えば、変な宗教に入っている人に本を読んでもらって感想を聞くと、「素晴らしいですねぇ」と、いかにも感銘を受けたかのようなことは言います。でも、よくよく聞いてみると、自分の宗教に引き寄せたおかしな受け取り方をしているという……。低いところに向けて話しても、そういうことになるのはもうわかっていたでしょうね。 有希:心の道場のニューズ・レターも同じ部分はあると思います。一般受けするような内容を発信することも出来るんでしょうけど、そうするとレベルダウンすることになるし、そうなると高いものが広がらなくなりますよね。ニューズ・レターを読んでいるとそんな感じを受けます。だから、本当に理解できる人だけが読んでくれればいいという感じを受けます。あれを読んでわからない人はいくら読んでもわからないですから。 長田:やっぱり長い長い年月をかけて人間を導く中で、イエスもやったように、目に見える心霊現象をやってしまった失敗を、いやというほど感じてきているのではないでしょうか。だから、高い霊的真理の内容のみを降ろして、本当の意味でレベルアップを図ろうとしていたと思うんです。 有希:他に何かありますか? ペ:シルバーバーチが交霊会に出るために、霊媒が母胎に入る前から準備していたということが書いてありますよね。そういう話を読むと、今更ながらシルバーバーチってスゴイよな〜っと思いますね。そんなに前から計画して出てくるなんて、高級霊が降りてくるというのは普通のことではないんだなぁ、と。 有希:その辺の霊能力がしゃべっているのとは、全然違いますよね。 ペ:あれもこれも有名人を出してくれる霊媒とかいますが、インチキだなぁって思いますよ。霊媒がインチキしてるのか霊がインチキしてるのか知りませんが(笑)、いかにもレベル低いって判っちゃいますよね。 有希:テスターもそうですけど、最初色々な宗教を勉強させられているじゃないですか。そうやって勉強させられる中で逆に視野を広めさせられて、色々な方向から物事を見れるだけの知識を教育させられたんだなぁと思いました。自分で勉強していたようでも、実際は勉強させれていたわけですから。 長田:バーバネルの言葉の中に「いわゆる無神論者になってしまいました」と書いてあるけど、あらゆるものに触れても納得できないと感じる霊性を持って生まれてきたところをみると、やっぱりすごいなぁと思います。
5)2章、交霊会の目的 ペ:シルバーバーチがなぜインディアンと名乗って出ているかが面白いですよね。 有希:どうしてですか? ペ:やっぱり、白人から見るとインディアンにはちょっと差別的な感情があるようなんですけど、敢えて“野蛮”と見られているインディアンの姿を選んだところに面白みがあると思うんですよ。 長田:何でイギリスを選んだのですか? ペ:スピリチュアリズムは最初アメリカで盛んになって、次第にイギリスにも広がったんですが、アメリカはどちらかというと物理的な現象に興味がいっているのが多くて、イギリスの方が内面的というか、精神的な方に興味が向いていたということがあったんじゃないでしょうか。 長田:でも何でインディアンなんですか? ペ:他にもインディアンは多いみたいですよ。ホワイト・イーグル、レット・クラウド、ブラック・クラウドとか、同じような系統で一杯いるみたいですよ。 有希:インディアンというのは自然の中にマッチして生きているじゃないですか。大自然をそのまま受け入れて生きている、というところで霊的真理と一致する面が結構あったのかしら。 ペ:それと、人種の特色として霊媒としての能力に長《た》けていたというのが一番大きな理由だと思います。それ以外にも、さっき言いかけた人種差別へのアンチテーゼという要素も付随していると思うんです。本にも書いてありましたけど、自分達が野蛮人と思って差別的な感情を持っているインディアンから教えを受けるというのが、言葉の上だけで「人種差別はいけませんよ」と言われるよりも、もっと強烈に実感として判るという部分も狙っているんだろうなぁと思います。 有希:でも、私の子供の頃は朝鮮人とか中国人とか差別はありましたよ。 長田:かなしいけど、差別ってなかなかなくならないものですね。 ペ:それに部落差別とか……白人が有色人種を差別するのと違って、何も違いの無い相手を差別するところに却って「有色人種差別」より大きな問題があるような気はします。
人間はなぜ戦争をするのでしょうか?
有希:『人間が物質によって霊眼が曇らされ』というのは自分を見てもすごくあります。見るもの、聞くものが中心になってしまって、心の目で見ていないということは自分でもよく感じます。人を見る時でも、その人の本質を理解するのではなく、ついつい顔の表情で反応を見たりとか、言葉尻とかで判断することってありますもんね。人と話をする時に、すごくいいこと言ってくれているし、自分にプラスになること言ってくれているんだけど、ほんの少し違うことを言われると、それで全部否定されたように感じてしまうとかもあるし。それは逆のこともあって、こちらは相手の事を理解して相手のためにと思ってしゃべっているのに、ちょっと言葉を間違えたために相手が否定的に感じてしまって、すごく反論されるということが今までに何度かありました。えー、そんなつもりじゃあなかったのに、ということがね。ということは、人間って心の目で見ていなくて、ただ言葉だけを受け止めていたりとか、自分中心に考えていることが多いということですよね。そういうことはありませんか? ペ:ありますね。意見を否定されると、人格を否定されたように感じたりとか。 有希:それと普通に生活していると、自分の生活を中心に物事を見ているということがあります。例えば、名古屋では将来のことを考えてゴミの分別が厳しくなっているみたいですけど、ある人が「そんなめんどくさい事をなんで行政はやらせるんだ。俺たちのことを考えていないじゃないか。」という意見もあったみたいです。自分中心に見ていると、自分がいやなことをやらされているみたいな見方になっちゃうじゃないですか。もっと先のことをみる目を持っていればそういう意見は出ないはずだし、だから五感で発しているということは、自分の側からの利己的な目でみることが多分に含まれているなぁと思ったんです。 長田:それが原因だということはわかるんですが、それだけで第二次世界大戦のような世界的な戦争が起きるのでしょうか?そこには人間の未熟さによるカルマみたいなものがあるのでしょうか? 有希:それはトップの人の問題だと思いますよ。発端なんて大した事ないんです。日本でも軍隊はトップの人が押さえていたわけで、その一部の人が全てを指図して国民を誘導していったわけですよね。だから、トップに立つ人の責任ってすごく重いと思います。色々な宗教でもトップに立つ人の責任は大きいですよね。最初は純粋でも、組織が大きくなるに従い変わっていってしまう。会社でも会社を動かす人の人格、能力しだいですごく変わるのと同じです。 長田:そうするとやっぱり自由意志の使い方の間違いが原因で、霊界がそう仕向けていったわけではないんですね。 有希:そうだと思います。キリスト教でも分派分派ですごいですよね。イエスは立派ですばらしいけど、それがどうして分派になっていったのかというと、後を引き継ぐ人の利己性の問題じゃないかと思うんです。欲望だったり、自分が上に立ちたいとか、お金が絡んでいたり、そういうもので変わった部分も多分にあっただろうし、後は真理の理解の仕方の違いで分派になったり。 ペ:キリスト教が今みたいな形で成立する時に、政治に利用しやすい形に教義がいじられているわけ(※325年のニケーア会議のこと)で、そういう部分でも真理とは関係ないところで変わってきちゃているんですね。 有希:組織が増大すると、政治も真理も人間の野心や利己性によって操られていくのはとても残念ですね。世の中のほとんどの事件はそういうものですよね。
有希:これっておもしろいと思ったんですけど、今までのイメージからいくと、わりと霊界から地上に働きかける方が多くて、霊界が主で地上は従というようなイメージがすごくあったじゃないですか。もちろんそうなんですけど。でも、地上の影響によって霊界も進歩していくっていうのを思うと、地上にいる自分たちの役割もすごく大きいんだなと、ちょっとホッとした感じです。
ペ:僕が「そうだなー」と思ったのはここです。
有希:中には勉強して読んでいるだけで何もしない人っているものね。実行しないでただ読んでいるだけ、真理収集家みたいな人。 長田:摂理摂理ってみんな言うけど、伝える義務があるっていうことも摂理なんですよね。 有希:自分が親から教えられてきたことを子供に伝えるように、霊的真理も正しくつなげて行くことは必要ですよね。 ペ:伝えることって難しいことですよね。宗教の人かぁと思われちゃうと嫌がられるし。だから僕は会社では霊的な話は全然しないですよ。大学時代にはワープロで小冊子みたいなものを作ったり、いろいろしていましたけど。 有希:ホント、ホームページの役割は大きいですよね。発信していればその人の背後がホームページを見させてくれたりする事がありますもん。
有希:これは掲示板を書いていても、メールを書いていても、しゅべっていてもよく感じることです。例えば、最初の頃、私に色々真理を教えてくれる人がいて、「それってどんな意味?」と聞くと、相手は淡々と当り前のごとくしゃべってくれるんだけど、それがなかなかピンとこなくて保留にしちゃうことがよくありました。でも何年か経つとふと思い出して、あの時のあの言葉はこういうことだったんだ、と後になってわかることがよくあります。逆に私が一生懸命語っているのに、私が言いたいところには全く反応してくれなくて、どうでもいいところに反応してくれたりとか、結構そういうことってありません? ペ:うん、ありますあります。 有希:真理って、結局その人の段階に応じたことしか受け止められないんですよね。自分もそうだけど、どんなに一生懸命話してくれても、わからないものはわからないことってありますよね。最近、みんなに霊的視点を持ってほしいから、よく霊的視点と言うんだけど、その霊的視点の意味すらわかってくれない、というか、霊界から見たらこういうように見えるんですよーと言うんだけど、わからない人はどんなに説明してもわかってくれません。まあ私も昔はわからなかったから、その人がわからないと言うのは理解できるんですけどね。 長田:本当にそうですね。全部わかろうとしても無理ですよ。だから、わからないからと言って拒絶しないで、一旦はわからないところに置いておく事って必要ですよね。時期が来たらわかるようになるから。でも、そこに謙虚さがないと、あの時に言ってくれたことすら忘れてしまうから。 有希:わからなくてもいいから、とりあえずちゃんと受け止めておくことってとても大切なことですよね。私自身、バーチの語っている内容でまだ理解できないところは何ヶ所かありますが、いずれ自分が成長した時にはわからせてもらえるだろうと思っています。バーチの方が正しいんだろうなぁという気がしますから。 ペ:そうですね、たぶん正しいんだろうけど、肉体を持った人間としてはまだ納得できないな〜というところはありますよね。でも、それはそれでいいと思うんですよ。変な宗教じゃないんですから。 有希:そう、1つずつステップをクリアーしていく中で、今はそういう段階なんだって素直に受け入れておけばいいですよね。中には、「私はまだそんな段階ではないですからわかりません!!」って拒否する人いるんですよ。「どうせ私はそんなにいい人間ではありませんから」ってね、そうなるとちょっと辛くなります。 長田:一種の謙遜のように見えるけど、違うんですよね。 ペ:そうそう。先回りして、自分を守っているだけなんじゃないかな。
有希:バーチが霊的真理を伝えていくことに主眼を置いている文があります。
有希:居眠りをしている魂を目覚めさせる、これはすごく大切だと思います。 長田:居眠りをしている魂って? ペ:魂のレベルじゃなくて、肉体のレベルで生きているってことじゃないですか。霊的部分が働いてない人のこと。 有希:そうですね。私もそう思います。世の中の人と話をしていると、そういう人ってすごく多いですよね。「人間って、成長とか向上心がないとダメだよね」と言うと、「そんな事いちいち考えていたら生きていけないよ」とかね。また「学生のころはよくそういうこと考えたけど、今はそんなこと考えていたら仕事できないし」って言う人もいます。そういう人は、せっかく目覚めたのに生活に追われてまた眠っちゃった、ということになるのかな。こちらは何かきっかけになるものを常に持っていて、必要があれば伝えればいいですよね。それを受け止めるかどうかは相手次第ですから、うまくいけば相手はそこで目覚めるでしょう。そういう意味では、常に伝えようとする姿勢が私たちには必要かなぁと思います。
有希:霊界に視点を合わせてみると、本当にそうなんだろうなぁっと思います。もう50年近く生きてくると、そういう感覚が段々と強くなります。やっぱりこの年になるまで本当にあっという間でした。ということは、残りの時間もあっという間に終わっちゃうだろうなぁとね。そう思うと地上人生って確かに束の間ですよね。 長田:確かにそのとおりですね。 有希:よく定年を迎えて、自分は何やって来たんだろう、と言う人がいますけど、それではもったいないなあと思います。忙しい忙しいと仕事一本でやってきて、本当の自分を見てこなかった人ってたくさんいますよね。そういう意味では若いうちから霊的真理を受け入れられる人は凄いなぁと思いますよ。そう思うと、掲示板にどんなことを書き込んでくれても有難いと思えるんです。全然意見が違って反論しあったとしても、それぞれの人がしっかり考えて自分の意見を書いてくれているんだからすごくうれしいんです。それに、そのやり取りから考えさせられることは多いですから。 長田:勿論書いている人は自分の意見をまとめる事によってあらためてわかるところがあると思うけど、はたから見ていても考えさせられるし、その人の人間性も見えたりしていいですよね。色々な考えを聞いて、こういう見方の人もいるんだと知ると、自分のことだけに偏らなくていいのかもしれない。 ペ:印象批評がまかり通っているなぁと思うことはありますけどね(汗)。
6)今日の感想は? ペ:今日は有希さんにおんぶに抱っこで、全部しゅべらせてしまったなぁ……と。聞き役に回ってはいけませんよね、反省。 長田:シルバーバーチが霊的真理を降ろした目的を少しでも達成していく為には、やっぱり知った人が別の人に正しく伝えていく事しかないと思う。「自分は真理を知って凄く良かったー」というだけでは自己満足でしかなく、そこ止まりになってしまうから、 その思いは伝えていかなければいけないと思います。シルバーバーチがすごく難しいことを簡単な言葉で、誰でもわかる言葉で表現していることに徹してきたように、私もわかることだけでもいいから簡単な言葉で伝える、得た知識に活きた知恵を働かせて伝えていきたいと思います。 有希:後は実践ですよね、言葉だけではなくてどういうふうに人の役に立っていくかが大切だと思います。今だけ良ければ良いという役立ち方ではなく、長い目で見てその人の魂にプラスになっていくような役立ち方をしていけると一番いいなぁと思います。今日の私は一人でしゃべり過ぎたかも(反省) |