スピリチュアリズム勉強会&座談会
('01.10.16作成)

第5回('01年9月23日)
「スピリチュアリズム・ニューズレター」第14号について

その1


 

参加者:有希、長田、ペーパーバーチ

有希:今日はニューズ・レター14号のスピリチュアル・ヒーリングと、類魂ですよね。
スピリチュアル・ヒーリングで一番有名な人というのは、やはりハリー・エドワーズですか?

ペ:そうですね、スピリチュアリズムの世界ではそうだと思います。

有希:テスターも有名だと思いますが、両者は何がどう違うのでしょう?

ペ:ううん、どうでしょう。二人とも同じタイプのヒーラーですよね。シルバーバーチの交霊会にも出ていますから、思想的にも近い。

有希:では同じ時期の人なんですね。

ペ:ハリー・エドワーズの方が少し早いですけどね。(H.エドワーズは[1893-1976]。テスターは[?-1987])
イギリスでもハリー・エドワーズは絶対的に有名ですけど、テスターとかはどういう位置付けになっているのか、日本にいるとわからないですよね。日本では近藤さんが翻訳した著書の内容が良かったこともあって知られていますけど、実際はもっと他にも有名な人がいるのかも。ただ、今でも著書が出版されているぐらいですし、かなり著名な治療家の一人であることは間違いないでしょう。

有希:テスターの本はすごく良かったけど、視点としては地上から霊界を見ていますね。それはそれで、逆に身近には感じましたけど、シルバーバーチは完全に霊界の視点で見ているから、その違いはありますよね。だからテスターを読んでいて突然バーチを読むと感覚が全然違っていて、すぐには読めませんでした。波長がすぐには戻らないからちょっと時間がかかるんです。今度はバーチをずーと読んでいてテスターを読もうと思うと読めないんですよね。不思議な感覚でした。

ペ:へぇ、面白いですね。僕はそういう感覚はあまりないなぁ。

有希:バーチの視点で読んでいくと、こちらも霊界から地上を見る感覚で読んでいきますよね。色々な物事を見るにしても霊的に見るとこうなんだーと、1つのイメージをもって読んでいくじゃないですか。次にテスターのを読むと見る視点が下から上を見上げる感じになるから、私にとってはとっても不思議な感覚になります。そういう意味ではテスターはやっぱりスピリチュアリストの1人なんだなーと思います。

ペ:そういう感覚は分かるような気がします。やはりシルバーバーチを読むと圧倒的に雲の上の存在ですけど、テスターは同じ地上世界の仲間という親しみを感じられる部分がありますものね。それはそれで、シルバーバーチの霊訓とは違った良さがあります。

長田:そうですよね。

有希:そういう点ではテスターの方は情的にスーっと入ってきますよね。

ペ:僕がテスターの本で好きなのは、何といっても『私は霊力の証を見た』の自分自身の体験談の部分です。病気の苦しみから奇跡的な治癒を経て自分も治療家になるまでの経緯は実体験だけあってさすがに説得力があるし、内容だけじゃなくて文章もイイいんですよ。軽妙でユーモアがあって読みやすくて。ぼく、この部分は何回も読んじゃってます。
もちろん、霊的な教えみたいな部分も分かり易くまとまっていて良いんですけど、

長田:私も同じですよ。あそこが一番強烈にインパクトがあるし、導きを感じます。

有希:少なくとも自分が治療して、自分がこれだけの人を治したんだというような傲慢さはないですよね。自分がやっているわけではなくて、霊界の医者が自分を使ってやってくれていることなんだ、ということですもんね。

ペ:そうですね。

有希:その謙虚な姿勢がとってもいいなーと思います。普通なら、こんな人をこんな風に治したんだ!とか何人治したんだ!というのが出てくるじゃないですか。そういうのが全くないから、読んでいて好感度はとても高かったです。

長田:テスターの本を読むと、先天的なものも治したと書いてあるけど、先天的なものも治るのかなっと思いました。まだ信じられないんですけど、先天的なものって、自分が選んでそのつもりで生まれてきているわけですよね。まぁ選ばされることもあるのかもしれないですけど、そういうものも時期が来れば治るものなのでしょうか?

ペ:それが前世からのものであろうと、そのカルマが解消される時期が来ていたということなんでしょう。

有希:そうですよね。だからテスター自身が治してやろうとか、私がやれば治るんだーというような意識がないから、時期が来れば治るものは治るし、治らないものは治らないという前提を踏まえていることになるわけですよね。

ペ:テスターが本当にすごいなーと思うのは、治療家をやりながら仕事も続けていますよね、経営コンサルタントの。本業でちゃんと収入は確保して患者さんからは全然お金を取らない、取らないどころかタクシー代まで出してあげたりして……驚いちゃいますよね。他ではそんな話聞いたこと無い。

有希:治療するのは週1回だけですよね。それもずっと続けているというのはなかなか凄いなと思います。逆に週1回というと、途中でいやになりますよね。これを仕事としてお金をもらえばずっと続けられることはあるかもしれないけど。そういう姿勢の部分で学ぶところが大きかったです。
(注:最初は週1回で初めたが、『霊力の証を見た』の著者略歴によれば、治療は自宅で週3日、事務所で1日となっています----ペーパーバーチ)

長田:本当にそうですよね。

ペ:やっぱり、霊的なことでお金をとっちゃあダメですよね。

長田:そうそう、治るか治らないかは霊界まかせなのに取れないですよね。

有希:やっぱりこういうことにお金を取ってはいけませんね、本当に。
ここのP.1のところにブリストル病院の名前が出てきていますよね。確か最初は肺結核の人を治すためにできた病院だったと記憶しています。それが癌患者にも有効だということで後で移行したんですけど。こうした病気を治すために菜食主義をとり、野菜ジュースとコーヒー浣腸を徹底してやるんですよ。このペースとやり方を全部マスターしたら退院させちゃって、自宅でやらせるというものです。だから最後までは面倒見ないみたいです。やり方を覚えたら、あとは自分の力でやりなさいという、たしかそういう病院です。
この治療法の治る率はすごく高いんですよね。でも本人だけでなく、家族も生活パターンを全部変えなければならないですから相当きついらしいです。ここを見学に行った友人はなかなか良かったと言っていました。

ペ:チャールズ皇太子がこういうヒーリングに理解があるというのは、ハリー・エドワーズの本の訳者のあとがきでも書かれてますよ。

有希:ハリー・エドワーズの本は誰が訳しているのですか?

ペ:あ、いま現物を持ってきますね。----(本棚に探しに行く)----ああ、あったあった。これ『霊的治療の解明』(ハリー・エドワーズ著)なかなか面白い本ですよ。翻訳は梅原伸太郎さんですね。この本では梅原隆雅となってますけど。

有希:まだ読んでなかったのでお借りしてもいいですか、おもしろそうですね。
ところで、ペーパーバーチさんのお友達が治してきた病気というのはどんな病気が多かったんですか?
(注:現在は故人ですが、霊的治療能力を持っている友人がいたのです。----ペーパーバーチ)

ペ:本人の言うところによれば末期の癌も治したと言ってましたね。ただ、それは僕はこの目で見ているわけじゃないので、あまり信じてないんですよ。ほんとに大変な病気の場合は、僕みたいな興味本位の人間が付いていくのははばかられたので、僕がこの目で見たのは残念ながらちょっとした病気がほとんどです。
まぁ、だいたい「治療してあげるよ」と言われて、じゃあという感じで治して欲しいと言われるのはそんなに大した病気じゃないですよね。あそこが痛いここが痛いという程度で。
その頃日本心霊科学教会の東海支部に2人で通っていたので、一回そこでやったんです。やっぱり年輩の人が多いのでみんなどこかしら悪いんですよ。だからずらーと列をなして並ぶ人を次々と治療して「あっ、治った!」という……その時は凄かったですよ。二十人近い人を一気に治しましたから。何年も腕が上がらなかったという人が動くようになったり。
中でもこれは本物だなーと思ったのは、最初手が痛いと言っていた人がいて、手に当ててやったんですけど治らなくて、おかしいなーと思って探っていくと、どうやらこれは腕の方に原因があるなというので、そっちをやったら治ってしまったんです。なるほどこれは「思い込み」で治ったと思ってるだけではないなーと判ったわけです。

長田:それで後々まで治っちゃうんですか?

ペ:どうなんでしょう、他の人を追跡調査したことは無いので。でも実は僕も彼に治療してもらったことがあるんですよ。口内炎だったんですけど。僕があんまり信じていない態度を取っていたので、それならやってあげるよと言ってやってくれたんです。
そのころ僕、しょっちゅう口内炎になってたんですけど、その時は特に酷くて、あまりに痛くて喋るのもままならないぐらいだったんです。で、治療をしてもらう直前に状態をチェックしてみると、まるで火山かクレーターのような恐ろしい状態になってる。もちろん、ちょっと水を口に含んだだけでもものすごく痛いんです。
それでさっそく手を当てて霊的治療をしてくれて----そこ、ファミリーレストランだったんでちょっと恥ずかしかったんですけど(笑)----施術後に鏡を見てみると、真っ赤に口を開けていたクレーターに白っぽく薄い膜が張ったようになっているんですよ。で、水を口に含んでみる……あれ?痛くない。注文していたパスタを恐る々々口に入れてみる……痛くない! タバスコもバカバカかけて食べてみる……おおっ、全然痛くないぞー!(笑) さっき状態をチェックしてからほんの2〜3分の事ですよ。あれは衝撃的な体験でしたね。
ええと、何の話でしたっけ……そうそう、後々まで治るかですが、その時まで1〜2ヶ月に一回は口内炎になってたのに、その時を境にピタッと……7〜8年の間は一度たりともなりませんでしたね。最近不摂生していた時にちょっとだけ出来ましたけど。それも初期で治りましたし。

長田:口内炎って何が原因で出来るんですか?

有希:ビタミンB不足なのかなあ。

ペ:栄養状態が悪いんですよね。それでしばらく後になって妻に聞いたんですよ。彼女もよく歯医者で口内炎の治療をしてもらっていたみたいで、レーザーとかを当てるとそういうふうに白い膜が張ったようになるよと言われて、同じ様な事になっていたんだなーと思ったんですよ。

長田:ふ〜ん、そうなんですか〜。

有希:腕の痛みぐらいならヒーリングじゃなくてもキネシオテープですぐ治っちゃいますよ。どこの薬局でも売っていますけど、そういうテープが発明されています。ぎっくり腰の人から椎間板ヘルニアの人まで手術がいらないくらいです。これはヒーリングじゃなくて完全に物理的なものです。でもね、治病能力は大なり小なり誰でも絶対にあると思うんですよ。ただその力が弱いか強いかの違いだけで、そう思いませんか?

ペ:多少はあるはずですよね。

長田:霊的エネルギーの通過体に過ぎないということで、本当に純粋になれば誰でも出来るんですかね?

有希:さあ、そのへんはどうか私には分からりません。テスターは誰でも出来るわけじゃなくて、遺伝的要素が強いと言っていましたよね。

ペ:それは例えばスポーツの世界で言えば、誰でも短距離走はできるけど、どの程度のレベルに達することが出来るかは素質がある、というような事じゃないかと思います。レベルを問わなければ誰でも走れるということになるじゃないですか。でも、それは「選手になれる」というのとは違いますよね。

長田:そうですね。それからここに霊界の医者が治すって書いてありましたけど、やっぱり地上時代に医者だった人が霊界でも医者になっているんですよね。

有希:そうだと思います。地上にいたときにお金は二の次で、純粋に病を治してあげたいと思ってやっていた医者達が集まっているんじゃないかなと思います。

長田:やっぱり天職だと思ってやっている医者もいますよね。そういう人達が霊界でも働いているんですね。

有希:やっぱり利他愛の程度ですね。
P.5に書かれている霊的覚醒こそがスピリチュアル・ヒーリングの真価だから、もし病気を治してもらっても覚醒しない場合はどうなるんでしょう。もし覚醒しきらずにまたこの世の物質的な事を選んだとしたら。それはそれで一つの道なのかしら。

ペ:まだそこ(病気が治るところ)まで来ていなかったということでしかないんでしょうね。

長田:結局また病気になっちゃうんだろうか? 不摂生すると病気になるのと同じように。

ペ:判ってなければなってしまうでしょうね。判らない人がほとんどですけど。
本当に善意で治療してあげても「ありがとう」と言いながら財布出す人もいますからね。ちょっ、ちょっと待ってくれ〜って(笑)

長田:そうですよね。でも出す人は気持ちの表し方をそれしか知らないだけですよ。

有希:「ありがとうございました」と頭を下げるだけで本当はいいと思うのだけれども、やっぱり何でもかんでもお金に変えたいという人いますよね。

ペ:でも普通友達とかだったら、何か助けてもらってもお金出さないじゃないですか。それと同じだと思うんです。霊的な治療のエネルギーというのは、霊界からの友情とか愛情とかそういうものの「しるし」なわけで、そういう霊界からの贈り物をお金に換算してどうこうしようというのが、もう全然分かってないなーという。あ、これ、ある霊能者の方(北川恵子さん)の受け売りですけど。

有希:本当の価値 “霊的な”という意味がわからないということですよね。

ペ:友情をお金で売り飛ばしているんですよ。愛していると言って渡された指輪を質屋に持ってくようなもんですよ。

有希・長田:なるほどね。(^o^)丿

長田:だけど、ヒーリングする前にはこういう事を説明してからやるんですよね。

有希:私も一度だけ見学に行ったことがありますけど、事前に説明していました。むやみやたらにやるわけではなくて、ちゃんと本人が霊的なことをわかるということを前提にしてやっていましたから、さすがと思いました。

ペ:説明しないと「分かれ」と言われても無理な話ですよね。

長田:そうですよね。やってくれたから治るもんだと変に期待しちゃいますから。これから日本もこういうヒーリングが発達するようになるんですね。

有希:発達するといいですよね。

長田:イギリスでは凄いんですよね。保険が使えると本に書いてありましたけど。もう医療として認められているんですね。

有希:これは凄いことです。日本でもやっと最近、ハリ治療とかが病院で認められるようになって、保険も利くようになってきたじゃないですか。最近やっと浜松でも漢方薬とか気功治療を取り入れた病院が増えていると聞いたことがありますが、スピリチュアル・ヒーリングとなるとだいぶ先になりそうです。
P.20にホリスティック医学の事が取り上げられています。西洋医学では臓器を1つの部品としてとらえられているから、取り替えたりとか切ったり張ったりしますよね。心臓なら心臓だけのスペシャリストがいるけど、他のことは全く無頓着みたいだし。そういう西洋医学では医者同士の連携プレイが必要なはずなのが、現実にはその連携プレイがうまくいかないことも多いみたいです。よく総合病院とかの大きい病院へ行くとあっちこっちとたらい回しで、他の医者が何を言っていたかをその都度患者に聞くというのを聞いたことがあります。でもホリスティック医学だと、東洋医学だけれども西洋医学も取り入れていて、あと民間療法も良いものは率先して取り入れたりとか。まだまだこれからだなーという気はするけど、方向としてはなかなかいいかなと思います。
実はこのホリスティック医学も見学に行ったことがあるんですよ。

ペ:すごいですね、結構あっちこっち行ってるんですね。

有希:やっぱり自分の目で見ておかないと話が出来ないですから、機会があって近くだったらどこでも行きたいです。このホリスティック医学で見に行ったのは名古屋の病院ですけど、そこでは色々な事をやっていました。癌を治すのにビタミンCを大量投与したりとか、気功とかオーリングとか、炭、びわの葉健康法とか、良いと言われているものはかなり取り入れていました。またそういう勉強会もやっていましたし、なかなかおもしろかったです。ただそこでの結果はいまいちで、まだ完全に結果が出ると言うところまではいっていませんでしたけどね。でも方向としてはなかなかおもしろいと思いました。

ペ:結果が出るにはなかなか時間が掛かるんじゃないですかね。実際には、民間療法は効くものもあるけど単なる迷信がほとんどですしね。

有希:一歩まちがえるともっと悪くなってしまうものも一杯ありますもんね。

ペ:そうですよね。民間療法で何かやったら余計に悪くなったというのは一杯ありますからね。赤ちゃんの雑誌を読んでいるとそういうのよく載っていますよ。おばあちゃんの言う通りにやったらかえって悪くなって、医者に見せたら怒られたという話とか。

有希:民間療法だと最初悪くなるのを好転反応だと言って、それを越えれば良くなると言うじゃないですか。でもこれは私の考えなんですけど、好転反応が出るものは一切ダメだと思うんです。好転反応が出るということは本人の体に合わないという事ですよね。合わないから出るという事なのに、それを続けて反応が出なくなるまでやっていくと言うのがどうも受け入れがたくて。

長田:そうですよね。よく言いますよね、今までが悪かったからその毒素が出ているからだと。

有希:そう、あれってどうかなーといつも思うんですよ。

ペ:そうですよね、変な話ですよね。

有希:体に合うものだったらすぐその場でなじみますよね。

ペ:百歩譲ってそういうものを認めるとしても、ちゃんとした検査をしながら様子を見ていくならいいですけど、ワケの判ってない人達が好転反応だと信じて続けていては、本当に大変な事になってしまうまでわからないですものね。

有希:ただすぐに良くなるからそれが全部いいのかということも限らないと思います。西洋医学の薬でも、その場は良くなったように見えて実は悪いのがどんどん進行していくという場合もあるわけですから。だから好転反応が全部いけないとも言えないし。無いからいいともね。やっぱり検査して状態を見るのがいいかもしれないです。
ホリスティック医学では本来誰でも持っている治癒力を高めていくというのが良いですよね。

長田:ここの心身医学とは、具体的にはカウンセリングとかイメージ方法とか、そういうのをやっているんですかね。

有希:心身相関医学だから心の状態が病気を作るということですね。心が治れば病気も治るというのは結構論文でも発表されているみたいです。テスターはほとんどこれを言っていますよね。

長田:そうですよね。でもこのカウンセラーも霊的知識を知っている人と知らない人では差がありますよね。そのへんはどうなのかなと思っちゃうんですけど。やっぱり心の問題も知識で解決するのが一番早いと思うんですよね。


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