スピリチュアリズム勉強会&座談会
('02.04.12作成)

第11回('02年3月24日)
「シルバーバーチは語る」
8章 祈りの効用

その1


 

参加者:有希、長田、ペーパーバーチ

有希:今年は桜が随分早いですね。ここに来る途中にも満開な所があって、目を楽しませてもらいました。ペーパーバーチさんはお花見には行きます?

ペ:今年は忙しくて花見には行けそうにないんですよ。(※実際、行けませんでした)

有希:つくしは食べました?

ペ:あ〜、今年は食べてないなぁ。家の近くにたくさん生えているんですけど。

長田:私はまだ食べた事がないんですけど、いつも食べるんですか?

ペ:昨年は子供と一緒に摘んで食べましたよ。でも、おいしいものじゃないですよね。

有希:ただ春を食べるというその気持ちだけかも。家の裏庭にも出るんですけど、つくしもそろそろ終わりみたいです。
えー、では、今日は「祈りの効用」のところですけど、この箇所は短かったですね。最初に私からいきます。P.132の2行目です。

つまり祈れば神が必ず聞き届けてくださるかということであるが、祈りの作用にも摂理があり、その摂理に適えば効果を生み、適わなければ何も生じないということを知っている人は少ないようである。(P.132)

確かに少ないですよね。

ペ:そうですね。

有希:お祈りというと、家内安全とか交通安全、入学祈願とか安産祈願とか、そんなのが多いと思うんですけど、霊界から見ると、そういうのはお祈りじゃないんですもんね。

ペ:浅野和三郎の本とかにも、その当時でも家内安全とかそういうのを祈っているという話が書いてあって、昔からこうなんだというのがわかりますよね。

有希:まぁ、それも悪い事じゃないと思うんですけど、家内安全とか、本当にそれが適うと思って祈る人ってどれくらいいるんでしょう?

ペ:ここで祈れば適うと思う人なんているんでしょうかね。きっと、そう思わなくても何となく気分というか、祈らないのも気分が悪いというその程度ですよね。

長田:そうですよね。

有希:あれは本当に形だけですね。ただ1年に1回だけでもとりあえずは神様の前に出るという、微々たるものだけれども、少しは謙虚な気持ちになっているのかな。

ペ:あれって謙虚なんですか? 何か根本的な問題があるような……。

有希・長田:(^◇^)

有希:それはどうか知りませんけど、そう突っ込まれると言葉がなくなっちゃいます(^。^) 今回の祈りの質疑応答も結構分かりやすくて、低レベルからハイレベルまで色々あってなかなかまとめ方がいいですよね。ところで、祈りと瞑想の違いって何でしょう。

長田:私も祈りは分かるけど、瞑想って何かなと前から思っていたんですよ。

有希:私はちゃんとした瞑想というのを勉強した事がないので、どんな状態になるのか知らないんです。祈りというのは積極的に語り掛けて行くのに対して、瞑想というのは、例えば、昔の事を何か思い出す時って脳裏にいろいろ出てくるような、ああいう感覚かしら。

ペ:でも瞑想ってあんまり余計な事を考えちゃいけないといいますよね。頭の中を空っぽにするというか、実際はそんなの難しいですけど。

長田:私もよく言われる無の境地になるという事かなぁと思っていました。でも無になろうと思うと余計に雑念が入ってきて、とても真っ白にはなれないから、それなら祈っている方が意識が集中できる分楽かなと思っていたんですけど。

有希:私の場合、何か考え事をしていて、ある一定のラインまで行くとスーと通じるところがあるんです。これは祈っている時とはまた違った感覚なんですけど、そういう状態になると、ふっと意識の奥の窓が開くような感覚があって答えがもらえるんです。例えば誰でも体験していると思うんですけど、ふとインスピレーションがわいたとか、ふと思いついたとか、はっと閃いたとかいう感覚と似ていて、それがもっと意識的になるんですけどね。当然自分では考えもつかないことが浮かぶので、もしかしたらこれは霊界が教えてくれた事かなと思ったりもします。これをみんなはインスピレーションと言っているんでしょうけど、そういう感覚ってないですか?

長田:ありますよね。でもそれって、自分の頭の中で一生懸命考えていますよね、それも瞑想になるんですか?

有希:いや、これは違うかも。でも祈りともまた違いますよね。以前からそういう答えが貰えることが時々あったんですけど、自分でひらめいて、自分で考えたという結果になる事だから、地上の人間に言ってもらうよりずっと素直に聞けちゃうんですよね。これってやっぱり霊界からの語りかけだなぁと最近特にそう思うんです。

ペ:まぁ瞑想まではいかなくても、ボーとリラックスしている時にパッとアイディアが浮かんだりするのはありますよね。

有希:その時って、無の境地とまではいかないけど、わりと無に近いような状態の時にふっと浮かびませんか?

ペ:そうですよね。

有希:その無の境地の感覚を作るのがひょっとしたら瞑想なのかなと思ったんですけど。

ペ:そうだと思います。

有希:私が今言ったのは守護霊との関係になると思うんですけど、祈りは神様との関係ですよね。
P.132の後ろから5行目に、

魂の奥底からの誠心誠意の祈り、大霊との交わりを深め、大霊の道具としてより有用な存在となりたいとの願望から出た祈りは、その祈りそのものが霊性を強化し、大霊の道具としてより相応しい存在にします。(P.132)

ところで、ペーパーバーチさん、お祈りは始めました?

ペ:いや〜、日々の生活に追われている状態でなかなか。

有希:電車の中でも出来ますよ、寝たふりをしたりして(^。^)

ペ:そ、そうですね、でもそれは何か落ち着かないような。

長田:一人にならないと気が散っちゃうよね。

有希:ははは、ですよね。(^◇^) 確かに祈りやすい場所と祈りにくい場所があるものね。

ペ:でも、声に出さない祈りならいつもしていますけど、ちゃんと声に出してというをやっていないだけで。

有希:同じ思いを持っている人同志の中で祈るのなら声を出してもいいですけど、本質的には一人の方がいいですね。ところで、この霊性強化ですけど、一生懸命神に向かって祈っていると、返ってくる何かを感じることってありませんか。祈りというのはエネルギーを自分から出すわけだから、出せば出すほど、集中すればするほど、逆に何かが入ってくるような感じがするんです。そうすると、自分の中が上昇していって意識的に非常に深くなるというか、透明度がどんどん増していくというか、そういうのって感じた事ってないですか?

長田:純粋になっていくとか、意識が高まっていくのは分かるけど、何かが入ってくると感じた事はないし、考えた事もなかったです。

有希:エネルギーというか、それはきっと愛なんでしょうけど、どんどん自分の中が満たされていくんです。それで、段々研ぎ澄まされてきて、今まで見えそうで見えなかっだ部分が見えてきたりとかすることもあります。この本を読んでいてもそうなんですけど、ただ普通に読んでいたら通りすぎちゃう事でも、勉強会があると思って読むのと全然入り方が違いますよね。どんどん研ぎ澄まされてきて、何か文字の向こうの深い部分が見えてくるというか、それと似た感覚です。自分のために読むんじゃなくて、自分が語るためにはもっと深く分かっていなければ、という思いで読むからですよね。そうすると別のインスピレーションが湧いてきて、逆に分からせてもらえるという感じです。

長田:そういうことはありますよね。

有希:さっき読んだところに戻りますけども、こうしたことを考えていくと、霊性を強化するというのは、その受け止められるレベルが段々深くなるし、読めば読むほど、体験すればするほどに段々霊性が高いところで定着するんじゃないかなと思ったんです。

ペ:祈りがトレーニングみたいな感じになるんでしょうか。

有希:かもしれません。でも、多かれ少なかれ、誰しもそういう体験はありますよね。

ペ:そうですね。

長田:ただ、祈るという行為を通して得たものと考えると、私の場合なかなかそういう実感はなくて、やっぱり自分の意識固めみたいな自家発電的なものしかまだないですね。自分が何か役に立ちたいという行為から得るものと考えると分かりますけど。

有希:本を読むと理解するために頭の方が先に働くけれど、祈りだと感情の方に働くのでもっと深いと感じます。祈ると感情がどんどん湧き上がってくるんです。今「祈りの部屋」を出していますけど、読む方はたぶんさら〜と読んでいるだけでしょうけど、私自身はあれだけ書いてどれだけ涙を流したかしれません。それと、ただ心の中で祈るより、文字にすると短い文章でもとっても早く到達するというのが良く分かりました。皆さん、日記みたいな形でやってみてもいいかもしれませんね。でも、ちゃんと祈っている人からすると、こんなのよく載せていると思うかもしれません(^^;) といつも思いながらも、まぁいいか、祈りは私だけのものだから、と開き直って書いていますけどね。

ペ:あまり高いレベルの人を対象にすると何も書けなくなっちゃいますよね。僕も自分のHP.は初心者向けと思って、もっと高いものは本を読んでくださいという割切り方でいますよ。

有希:ペーパーバーチさんのはそんなに初心者向けじゃないですよ。

ペ:そうですか? 一応僕の心積もりとしては、最初にスピリチュアリズムに出会った人が知りたいような事を、ということでやってはいるんですけど。あまり難しい言葉も使っていないつもりだし。

有希:最初見た時はそんなふうには思わなかったですよ。結構ハイレベルで、言葉は簡単だけど内容は初心者にとってはちょっと高いかな〜とか思いましたもん。

ペ:そうですね、なぜか難しいと言われちゃうんですよね〜。でも、出来る限り分かりやすくと意識して書いていているのは分かってくれます?

有希:それはとってもよく分かります。初心者が読んでも分かるし、ある程度勉強した人が読んだらもっと分かるという部分はあるますよね。ただ、もともとの霊的真理が高いから、いくら初心者向きにしても、その初心者自身がある程度の霊性を持っていないと読めないですよね。あらっ、ちょっと祈りから外れちゃいましたね。ペーパーバーチさんは何かありますか?

ペ:同じ所なんですけど、その前の

決まり文句のただの繰り返しでは空気に振動を起こすだけです。(P.132)

というのがおもしろい表現でお気に入りなんです。

長田:そうですね。皮肉が入っていてとってもシルバーバーチらしい表現ですよね。振動を起こすだけなんて、植物にはいいかもしれないって思ったりしましたよ。

ペ:もうすぐ祖父のお年忌なんで、お経もそうだなぁと思い出したりして。あんな他の人達には意味も分からないような事を言ってもしょうがないという、まさに空気に振動を起こしているだけだなと思ったんですよ。

長田:本当にそうですよね。

ペ:まぁ、日本の場合は成仏していないような霊が供養してくれっと言うのを求めて来た時に、一応(念仏などの供養を)やって見せるというのも必要な事もあるかもしれないですけど。でも、それはあくまでも方便であって、霊的真理の本質的なところから言ったら必要ないことですよね。

有希:そうですね。仏教には仏教の役割があると言いつつも、お坊さん達を見ると情けないです。間違ったことを疑問にも思わずに受け売りで説いているし、やってることは生臭坊主そのままという人もいますもんね。私の父が死んだ時に葬儀屋さんと話をする機会があって、その人に「葬式って必要あると思います?」って大胆なことを聞いてみたら、「僕個人としては必要ないと思います。あんな人達に見送って欲しくないですから。」と言ってました。裏の事が全部わかってる人が言ってる事ですから、何とも意味深でした。

ペ:僕も大学時代のクラスメートが今お坊さんをやっているんですよ。家業だから継がなきゃいけない。宗教家を家業でやらなきゃいけないって……。

有希:家業となると、やりたくなくてもやらなければいけなくなりますね。

ペ:彼は人はいいからまじめにやっている事と思いますけど。霊的なことも少しは知ってるし、いいお坊さんにはなっていると思いますよ。どういうのが「いいお坊さん」かは別にして(笑)。……仏教の教えはあんまり信じてないみたいですけどね。ま、そういう人もいるという事で。

有希:そういう人がシルバーバーチの霊訓を読むといいですよね。

長田:そうですね。立場的に語る機会が多いですものね。えーっと、ちょっと本文に戻りますけど、
P.133の後ろから3行目です。

真摯な祈りは決して無駄にはなりません。意念には生命力が潜在しているからです。(P.133)

この生命力が潜在していると感じたような体験がありますか?

有希:祈りが通じるというのはよくあるので、それを考えると生命力が潜在しているから通じるのかな、と思います。例えば、ある人のことで本当に真剣に祈ると、なぜかその時はその人の苦しみが和らいでいるってことがよくあります。そういうのとは違うのかな。

ペ:そういうのは祈りの二次元的な効果というか、本来はそういうのが目的ではないですよね。

有希:ええ、勿論そうじゃないです。

ペ:ここに書いてあるんですけど、P.133の4行目

祈りの本質は、人のためのサービスという行為へ向けて魂を整えることです。(P.133)

ということで、自分を高めるとか、霊性を強化するというか、大霊の道具としてより相応しい存在になるための祈りというのが本質的な部分ですよね。自分が高められて、自分が祈った内容に対してどういう行動をしたらいいのか、どうすればそれが良い方向に向くかというのが分かったり、そうする力を得る事が出来たりという事であって、祈った事で直接的に何かが軽くなったり、そういう事ではないと思うんです。

有希:自分はただ祈るだけで、結果はまた別ですもんね。そのことがP.137の後ろから3行目に書いてありました。

もしも衷心から祈り大霊に近づきたいとの願いから出た祈りであれば、その熱誠そのものが祈りに翼を与え、霊界の深奥へと運ばれることでしょう。(P.137)

誰かのためでも自分のためでも、祈るという事はその人に向けて祈っているわけじゃなくて、神に向けて祈っているわけですもんね。祈ったエネルギーが結果としてどう現れるかは霊界のする事なので、私が言ったのは確かに二次的効果ですね。結果に関して地上側からは何も言えないし、ましてやそれを目的にするものではないし。

長田:そうですよね。

 


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