「いかなる分野の仕事にたずさわっていても同じことです。人に役立つことをするチャンスは決して見逃してはなりません」 「サービスこそ霊の“正貨”であること、それが霊の唯一の財産であること、それは天下の回り物であり、一人が独占すべきものではないということを理解していただこうと苦心してきたのです。 |
霊性を高める為にもっとも必要なのは、なにも特別な修行ではないということではないでしょうか。自己啓発なんたらとかいうセミナーも、瞑想みたいな事も、宗教団体で勉強することも、もちろんスピリチュアリズムの本を読むことも。それらが無駄ということはないのでしょうけど、実践が伴わなければ意味がない。 で、その実践というのは、もちろん山に篭もることでも、滝に打たれることでもなくて、“サービス”だと言うのですね。これ、簡単なようでいて、意外に難しい……。 “サービス”と言ってもなにも無料のボランティアみたいな事だけではなくて、もちろんお金をもらっていてもいいんです。一般的な仕事で、たとえば小売店の販売業などの場合、同じ商品を買っていただくにも、より気持ちよく買っていただこうとか、よりよい商品を選んでいただけるように接客しようとか、そんな当たり前のことも“サービス”ですよね。 どんな仕事にたずさわっていても、まずその仕事を全うする。また、家族など、身近な人間関係もちゃんとする。霊性云々は、それがキチンとできてからです。一部の新興宗教の人達のように、その宗教団体の活動(ボランティアの清掃とか)には積極的に参加するのに家庭は顧みず、家族関係はメチャクチャなどとなっていては、どうしようもないわけですね。
もちろん、たったそれだけの事なら、スピリチュアリズムなどと言わなくても、当然やってなくてはいけません。でも、言うは易し行うは難し。常に実行できているかとなると……(^^;。 初出:Nifty-Serve FARION『心霊学研究所』(10/25/96) |