心霊学研究所
kaleidoscope
'02.01.03作成
霊的なことに関心のある人の中には、悩み事などを霊能者(といわれる人)に相談したがる人がいます。まあ、テレビのオカルト番組を見て喜ぶレベルの心霊好きならともかく、シルバーバーチなどの高級霊訓を知っている人でさえ、いざとなると霊能者に相談したがったりする。まったく困ったものです。 そういやスピリチュアリズムの団体であるハズの(財)日本心霊科学協会でさえ、おおっぴらに心霊相談なんかしたりしていますが……お前らはそれがスピリチュアリズムと思っているのかと、小一時間問い詰めたいですね(あ、2ちゃんねるだ(^^;) ……今はどうだか知りませんが、僕が中学生だった頃、教科書の例題の答えが全部載っている『教科書ガイド』というのがありまして、タテマエとしては指導者のためのものだったハズですが、実際には同級生の多くが持っていました。で、宿題なんかが出ても、みんな丸写ししてくるんですね。そりゃ楽ですよねぇ、自分で考えなくてもいいし、授業で当てられても絶対に正解なんですから。 でもね、それって本当に自分のためになっているんでしょうか? 少なくとも勉強にはなっていませんよねぇ。……だったら、宿題丸写しなんてことしてる時間さえもったいない。そんな無駄なことなんか止めてしまって、学校なんかで時間をつぶしてないで、もっと有益なことを探したほうがいいんじゃありませんか? ずるずると学校に行ってたって結局どうなるかと言えば、ガイドに頼って学力が低下する一方で授業の内容は難しくなって、するとますますガイドに頼らねばならなくなって……言ってみれば学力のデフレスパイラル(笑)。立派な“落ちこぼれ”の道へ一直線です。 霊能者に相談するという行為は、ちょうどこの『教科書ガイド』に頼って授業を受ける中学生と同じだと思いませんか? 確かに、霊能者に相談することによって“その時は”良い方向に物事が進むことも(ごくマレにならば)あることは認めましょう。“その時は”ですよ。ただ、それによって学力というか“霊性”が鍛えられるということはあるでしょうか? ありませんよね。そして、たとえ一時的に霊能者に解答を与えられても、次はもっと難しい問題が出てくるだけです。自分の問題を自分自身で解決していない以上、次々に立ち上がる新たな苦難から逃れる事はできません。「どうして自分だけがこんな目に逢うの?」……などと嘆く人の大半は、そうやって自分で苦難を招き寄せているのです。 もちろん、それらの因果律を全て理解したうえで、本当に相談者の為になる“アドバイス”(解答ではなく)を与えられる霊能者もいないことはないでしょう。しかし、そのような素晴らしい霊能者を見分けられる人は、(皮肉なことに)問題解決のために霊能者に頼ったりする必要のない人がほとんどです。逆に言えば、困難な問題の解決に霊能者を求めるタイプの人には、そのように有益な、本物の霊能者を見分けることは不可能で、同じ波長に導かれて低級霊能者に引き寄せられて行きます。 ですから、ここでハッキリと断言しておきます。問題解決のために霊能者を頼ってはいけません!(極論と思う人も多いでしょうけど(^^;)……将来、スピリチュアリズムの霊的真理がもっと一般的なものになり、信頼できる機関による、きちんとした霊能者教育や霊能者認定が為されるような時代が来れば話は別かもしれませんが。 尤もどんなにダメと言っても、相談したい人は相談に行ってしまうんでしょうけどね。まあ、どうしても行きたい人は仕方がないです。せめて「仮にこの人に霊能力が無かったとしても、自分はこの人に相談したいと思うだろうか」と考えてみて下さい。それでも相談してみたいと思える“人物”だと思うなら、“霊能者”としてのその人ではなく、その“人物”に相談する心づもりで。 間違っても「○○を言い当てたから本物の霊能者様だ!」などと勘違いして人生を捨てることのないように気をつけましょう。低級霊能者でも具体的にものを言い当てることなど簡単に出来ます。むしろこの世の波長に近い低級霊のほうが、高級霊よりこの世のことを言い当てるのは得意です。「霊視が当たる」程度のことで、その霊能者の言うことまで信用してしまう人がいるのが、僕には不思議で仕方がありません(苦笑) ……本当は相談を受け付けている霊能者の紹介でもすれば、当サイトももう少しは人気が出るんでしょうけど(ホントかぁ?)、しかし仮にもスピリチュアリストたる者、安易に答えを提供する教科書ガイドではなく、解法をアドバイスする参考書でありたいと思います。現代の日本には『シルバーバーチの霊訓』という最高の参考書であり教科書(の翻訳)があるわけですし、ここはそれらの霊訓を学ぶサイトなんですから、当サイトにご縁を得た皆さんは、“答えを先に求める”のはやめて、問題の解き方から学び自分で答えを見つける“真のスピリチュアリスト”になっていただきたいものです。 |