心霊学研究所
Silver Birch Companion

Silver Birch Companion(4)


 

「こちらの世界では“協調”ということが大原則なのです。一つの大きなプランがあり、それに従って、共通の利益のために各自が持てるものを貢献し合うということです。
 身分の高いも低いも関係ありません。差があるとすれば、それまでに各自が積み上げてきた霊的成長度だけです。」

『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』近藤千雄訳・ハート出版刊(P.30)

 

 霊界にも階層があるなどと言うと、受験戦争やら出世競争を思い浮かべるのか、「競争はこの世だけで充分だ」などと言われることがあります。

 僕が時折批判する某宗教団体(というか、ハッキリ言えば『幸福の科学』ですが)も、スピリチュアリズムを下敷きにしている部分もあるだけに(もっとも、現代の新興宗教にはスピリチュアリズムの影響を受けていないものの方が少ないと思いますが)、大筋は似たような霊界観を持っているようです。マスコミなどは「受験社会が生んだ宗教」と、安易に結びつけて分かったような気になっていましたね。まぁ、確かに言えてる部分はあるし、「あの霊は何次元」などと安易に順列化する姿勢からは高級霊への敬意といったものが感じられず、問題だと思いますが……。
(そういえばあそこは試験制度がありましたものね>幸福の科学)

 しかし、この、霊界の階層構造(縦社会であるということ)は、決して競争社会と言うことではありません。受験戦争のように競わされているワケではないのですから。

 霊格の違いというのは、上のシルバーバーチの言葉を見ていただければ分かるとおり、その霊の固有の能力の違い……などでは無くて(^^;、それまでに積み上げてきたものの差。要するに、先輩か後輩かということです。

 まさか、「小学校一年生よりも高校三年生の方が心身ともに発達している」と言っただけで“競争社会の権化”ということにはなりますまい。それでも「あの世に言ったらみんな同じ境涯に行けなくてはならない」と主張するとしたら、それこそ“悪平等”ではないかという気がするのですが、如何?

初出:Nifty-Serve FARION『心霊学研究所』(10/29/96)


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