「そうした俗世的問題から超然とさせるために霊的真理を説いているのではありません。霊的真理を知れば知るほど、自分より恵まれない人々ヘの思いやりの気持を抱くようでなければなりません。」 『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』近藤千雄訳・ハート出版刊(P.48) |
「霊的真理を知れば知るほど」というのが一つのポイントですね。精神性を高めれば高めるほど、いわゆる俗世的問題に関心が強くならねばおかしいという事です。「悟りを開いた」等と言っている人がいたら、飢餓や戦争で死の危機にさらされている人たちについてどう思うか、聞いてみれば宜しい。「輪廻が…」「カルマが…」「魂は永遠だから…」などと宣(ノタマ)ったら、ど頭(タマ)にホッチキスでも打ってやりなさい。僕が許可します、責任は持たないけど(^^;。 「精神だ」「霊性だ」と、立派なことを言っていても、人間らしい思いやりの気持ちが無ければ、意味が無いのです。
そういう意味で常々疑問に思っているのが、ニューエイジなどの精神世界関係に多い“セミナー”のたぐいです。自分の精神性を高めるためになんでしょうけど、数万から、時には何十万円もの料金を支払って受講しているんですよね? でも、そういう目的で何十万ものお金を使うのは常軌を逸しているというか、そうしようと思った時点で、既に間違った方向に向いてしまっているのではないかという気がします。「お金を払えば手には入るものは、所詮その程度の価値しかないものだ」とまでは言いませんが……。 それだけのお金を使うんだったら、怪しげなセミナーに使うよりも、ユニセフにでも寄付した方が、何十倍も霊性は伸びそうです。たとえ霊性は伸びなくても、僕だったらユニセフに寄付する方を選びます。(……その前に新しいマックを買ってしまいそうですがf^_^;ポリポリ。因みに僕は日本ユニセフ協会の会員です)
もちろん、「自分自身を高めることはどうでも良い」というわけではありません。それは前から言っている通りです。中途半端な人間が、自分を無くして奉仕活動に身を投げ出してしまうようではいけません。そういう“奉仕”は往々にして、単なる有難迷惑以上のものにはならないものですから。
さて、セミナー関連については、反論のある方もいるのではないかと思います。ここに書いたのは、もちろん僕の個人的な見解です。「それは違う!」という事があれば、是非お考えを聞かせていただきたいと思っています。(それが新たな学びの機会になれば、お互いハッピーですよね(^^))
■参考資料〜〜「1995 ユニセフ活動報告」から〜〜
●1000円の寄付で出来る事 ●ユニセフ募金の振込方法
初出:Nifty-Serve FARION『心霊学研究所』(11/17/96) |