(幽体の精妙化の過程について、どの程度の速さで進むのか問われて) 『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』近藤千雄訳・ハート出版刊(P.58)
"It depends on the state of your consciousness," said the guide.
原書 "Silver Birch Companion" (P.37) |
スピリチュアリズムの多くの霊媒の言葉を信ずるなら、人は死ぬと『ブルーアイランド』とか『サマーサンド』と呼ばれるところで地上生活の疲れを癒す事になるようです。そこは宗教の世界では『天国』とか『極楽』と呼ばれているところです。 おそらく、この世の霊能者・霊覚者の能力では、地上の上の世界はそこまでしか覗けなかった(もちろん例外はあるはずです)為に、そこを神や仏の世界であると勘違いしてしまったのでしょう。が、そこはまだ、神界どころか霊界にも達していない、あの世の入口に過ぎません。 宗教的な天国のイメージを思い浮かべてみて下さい。光に満ちていて、雲のようなふわふわした世界で、何もせずにのんびり暮らしていられる。それが『サマーランド』……幽界の入口=魂の休息所です。 さて、ではそこにどれぐらいの期間いるのか? もちろん「霊的自覚の程度」によるわけです。何十年もそこに留まる人もいれば(それはそれで、天国のようなところにいるわけですから幸せなんでしょうけど)、ほんの少し通り道にするだけで、真っ直ぐ霊界まで行ってしまう人、その逆に、そこまでも辿りつかずに、まっ逆さまに低級界に落ちてしまう人など、さまざまでしょう(^^;。 霊的な身体に関しても同じ事が言えます。ほとんどの人は、この世の肉体の固定観念の為に、幽体になっても物質の身体の時と同じ、肉体の各器官の機能を保持したままでいます。神経も血管も通っていますし、心臓も動いています。しかし、霊的な自覚が深まって、それらの肉体機能が不必要なものであることに気付くと、自然に退化して消滅していくのだそうです。まさに「a spirit world where consciousness is king」……霊的な世界では精神が“王様”なわけです。 更に進んでいくと、形態さえも必要では無くなります。シルバーバーチはここで、形態を超越した光輝く存在の事も述べていますが、それについてはまた機会を改めてお話ししたいと思います。 初出:Nifty-Serve FARION『心霊学研究所』(11/22/96) |