心霊学研究所
Silver Birch Companion
('01.04.11登録)

Silver Birch Companion(23)


 

「私たちは、そうとは知らずに間違ったことを説いている真面日な牧師を咎めようとは思いません。咎めたいのは、心の奥では真理なんかどうでもいい----教会という組織を存続させることが第一だ、と考えている指導者たち、あるいは、間違っていると知りつつも、ではそれを捨てたら、これから先自分たちはどうなるのだ、という単純な不安から、伝統的教義を守ろうとしている牧師たちです。」

『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』近藤千雄訳・ハート出版刊(P.67)


Our quarrel is not with the honest man who makes mistakes without realising it, but with those who know within their hearts that their allegiance is not to truth but to a system which they seek to perpetuate-or else they are afraid of facing the future if they discard what has come to them from the past.

原書 "Silver Birch Companion" (P.42)

 

その時にどれほどそれが素晴らしいと思っても、宗教・心霊を生活の糧《かて》にしてはいけない。

キリスト教だけではなく、仏教でも同じだ。他の新興宗教も、スピリチュアリストの組織も、個人で活動している霊能者も同じだ。一度それで収入を得て、またはそれによって生計を立てるようになってしまうと、仮に間違いに気付いても、理想と違う活動を強いられても、方向転換をすることができなくなってしまう。

僕は聖人じゃない。ズルいところもあれば、汚いこともする。慾だってある。ちょっとしたきっかけで簡単に、たぶん僕はシルバーバーチに咎められる側に回ってしまう人間だろう。シルバーバーチの言う

「間違っていると知りつつも、ではそれを捨てたら、これから先自分たちはどうなるのだ」

という気持ちも理解できる。できないなどと言うヤツは自分が見えていない人間に違いない(^^;。

だからこそ強く確信できるのかも知れない。どんなに素晴らしい教えと思っても、それによって生活を成り立たせるべきではないということを。それをして良いのは、自分の間違いに気付いたら、すべてを棄てても軌道修正できる勇気と、そうしても路頭に迷わないだけの(食いぶちを確保できる)能力のある人間だけだ。しかし、そんな人間が世の中にどれだけいることか……。

だから、いかなる宗教も団体など作ってはいけない。職業霊能者など信じてはいけない。心霊をメシの種にしている人間を信じてはいけないのだ。もしかしたら彼らは、自分でも信じていないことを言っているのかもしれないのだから。

 


前ページ目次次ページ

心霊学研究所トップページ